シニア起業や定年後の起業が増えているという。
起業することが節税対策となるとして奨励している記事も見かける。
経験もあることだし、手にした退職金もある大腸癌口服標靶藥。
それを元手に、一つ起業をしてみるかと歩み出す人も多いという。
そんな人に向けて起業のための塾やセミナーなども開かれている。
人生最後のひと賭けというところでもある。

「さて、簡単に事が運ぶのか？」というところだが、
中国の故事に「創業守成」という言葉がある。
これは、創業が難しいか？守成が難しいか？という問いの言葉でもある。
これは唐の太宗が家臣に
「創業と守成はどちらが難しいか」と訊いたところ
それぞれの意見として、
玄齢は「創業難し」と応え、魏徴は「守成難し」と応えた。
しばらく考え、太宗はこう言った、
「歴代を見ると、多くの難を生じてすべてのものが滅んでいった。
そこから判断すると、『創業は易く守成は難し』」
と語ったという。

実際に起業した会社の統計を取ると、
新しくできた会社の過半数が１年以内の倒産ないし廃業。
５年以内に８０％が消えてしまっているという結果が出ているという。
そして、さらに追求すると、
１０年以内に９５％が消滅してしまっているそうだ。
起業ベンチャーとして創業して、今現在も華々しく咲き誇っている会社もあるが、
こういった例は「ラクダが針の穴を通るより難しい」ものらしい。
現実というものは、なかなか厳しい。
実際は、DPM點對點「創業は易く守成は難し」と言うより、
「創業は難し、守成はさらに難し」というところだろうか？

かと言って、老後の生活を守る「守成」も容易ではない。
さあ、どうする？シニア世代